大阪の桐たんす職人、喜んでハマる

2014-03

伝える? 伝わる? - 2014.03.30 Sun

人の技「盗み」もしますけど、「表玄関からノックして入る」こともよくします。
ちょっと離れた所からコソコソ見てる、なんてせんとその人に聞いちゃう。

「これ、どないしてますん?」
なら、「そんなん教えるかい!」というのが職人!

てな人に出会ったことはないですねえ。
聞いたらいいんです。
昔の職人さんにはそんな人もいたのかもしれないですけど‥‥たいがい皆教えてくれるもんです。


で、自分は教えるのも好き。
おせっかい。関西で言うところの「いっちょかみ」かな?

でも、職人は、何より自分の仕事が第一で、人のことをとやかく言うのは本分じゃない!
まぎれのない真実。‥でも思うんです。
パンジー ビオラ

桐箪笥はじめ、伝統工芸っていうのは「伝えられて来たもの」。
どういう形であれ、それは「教える」ってことじゃないの?

踏み込んで言うと、後輩に教えるのは伝統工芸の本質で、
職人は自分のことだけしてりゃいいっていうのは、じつは誤りなのかもしれない、って。

そもそも、人に伝えるってことは楽しいもんです。
SNSはその楽しさの集まりですよねえ。
自分だけの技、なんてつまらない!


「伝える」「教える」というのは自分の時間を割くってことでもあります。
でも、伝えることで自分自身の気付きがある。
けして、「教えてやる」ってなもんじゃないですよね。


このあいだ、前にいた会社で教わった手法を 今の会社で紹介する機会がありました。
その前の会社が廃業してしまったことを考えると、これはまさしく伝統やなあと。
教わった時の思い出に浸りながら思ってました。
皆どないしてはるやろかなぁ?


また、技術に限らず、「伝える」ってことには難しさがありますよねえ。
「この方法がいいよ!」と言っても相手はに伝わらないことが、まま あります。
同じ話しをしても 受け取り手によって伝わるものがおのずと変わってくる。
その人の個性もある。

逆に、伝えようとしなくても伝わること、残って行くものもあります。
淘汰。

パンジー ビオラ

そして何より大事なのは機会です。チャンス!
仕事を任せる、託す。
言うだけじゃ伝わらないんです。
どんな小さなことであっても 自らする、考えることで伝わって行くんです。

三振でもいいからバッターボックスに立つ、立たせることが伝統工芸です。


伝えるのか?伝わるのか?
いずれにせよ、伝えて行くことの大切さを感じる今日この頃です。
日本には、いい事 喜ばしくないこと、伝えにゃならんことがたくさんありますから。

被災した子供達が100年後の人に この地震を伝えようという話しに、頭の下がる思いがします。


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大根おろし やら 鉛筆削り - 2014.03.16 Sun

自分らが日々格闘している刃物研ぎっていうのは、「大根おろし」なんです。
刃物研ぎ
もちろん、下ろし金が砥石ってことですね。

実際に、刃を研ぐ事を「刃をおろす」って言うんですが、
砥石にも肉眼では見えないギザギザがあって、鋼を削ります。
刃物研ぎ

大根は柔らかいので「下ろし金」のギザギザが擦り減ることはありませんが、
刃物はそれ自体が固いので、砥石のギザギザは割とすぐに無くなってしまう
これがミソです。
難しい所

このギザギザがなくなると、削るというよりも「こする」状態になります。
平らな板の上で大根を動かしてる状態で、大根おろしが出来ない!

自分はこんなふうに、模式的に、置き換えて考えることをよくします。

砥石のギザギザが残ってるかどうか?はパッと見には分かりにくいです。
ギザギザが無くなっても、何となく研いでしまいがち。
でも、能率が悪いのと、無理矢理ゴシゴシ表面をこすることになって、きれいな仕上がりになりません。

このことを絶えず意識して、研いでいる中でギザギザが無くなれば、ギザギザのある状態に戻すことが大事
これを「面直し」と言います。
が、長くなるので、詳しくはまた別の機会に



「鉛筆削り」も参考になります。
鉛筆はあらゆる方向から、刃物は表裏の2方向からの違いはあるけれど、
先端をするどくする作業が共通です。

で、普通はカッターでする「鉛筆削り」を
砥石と同じ形体の、板に貼り付けたサンドペーパーですることも可能ですよね。
刃物研ぎ

仮にその板の内の面がえぐれてるとします。
こんな赤の形をした板。
刃物研ぎ

想像してみると、尖らせるのはけっこう難しそうです。
カーブの面で、刃先を丸く削り落とすことになるからです。

「砥石は平らにして使うべし」という、どんな木工の教科書にも書いてあることの意味が、これで分かります。

砥石というのは、どうしても中間部がすぐへこんでしまいます。
ついつい、こんな赤い形の砥石で刃物研ぎをしているのです、じつは。
やはり様子を見ての面直しが必要になります。

また逆に、カーブの外側なら手加減することで、尖らせられそう、などとも考えたりします。



でも、なんで大根やら鉛筆を持ち出さなきゃいけないの?

ミクロのものを何となく作業していると大事な所を捕らえられない、からでしょうか。。。

置き換えたり、模式的に考えてみることで、本質が見えて来ることがあるなあと思ってます。


またもや長いインターバルの末のこの細か過ぎる話し。
分かりにくい話ですしねえ。。
でも、こりずに応援いただけたら幸いです。
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Author:大阪の桐たんす職人
東京生まれ。でも関西弁が好きで、関西に来てしまいました。
桐たんす屋ばっかり3社目で、現在は岸和田の「初音の家具」にいます
伝統工芸士:学光です

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