大阪の桐たんす職人、喜んでハマる

2017-10

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鉛筆削り - 2016.05.22 Sun

ふと思うんです。
自分の仕事の原点は鉛筆削りだったんだなあ、と。
鉛筆削りと刃物研ぎ

たしか小学5年の時。
家には電動でこそなかったものの、鉛筆を挟んでクルクルとハンドルを回すやつがありました。

なにゆえかある日、ふとナイフで削ってみようと思った
どのくらい練習したのか?は覚えてませんが、だんだん削れるように。

出来るようになると削り器なんかは使わないようになります。
尖らせ具合や角度を自由に出来ますから。
鉛筆削りと刃物研ぎ

手回しで削ったようにきれいな形にしよう!なんてことも。

ある日
クラスの友達に「鉛筆削り」を使ったらダメじゃないかって言われことがあって、
いやいやこれカッターで削ってるよ、ってなことがありました。

まあ、その時どれだけ削れていたのかは分かりませんが、
その時からすでに職人の道を歩き始めていたのですね・・・

    ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

ところで、カッターも使って行くと少しづつですが、切れが悪くなります。
そうすると 刃を折って新しい部分を使う。
鉛筆削りと刃物研ぎ

いつ刃を折るのか?
これはその時分のテーマでした。
そうそう折っていていられない。
けど、いい削りには切れる刃が欲しい。

どこかで折る決断をします。

一度に何区切り分を折るのか?のパターンも生まれます。

これは今、
工場で丸ノコの刃を取り替えるタイミングをはかるのと同じだと気付きます。

鉛筆削りと刃物研ぎ

電動の工作機械は切れが鈍っても、少々は切り進められてしまう・・・
でもどこかでスイッチする。

そんな場合に大切なのは、初めの切れ味を記憶しておくこと。
小学時分にも下ろし立てのカッターの切れ味を意識していた記憶がありますねえ。

工場で共用の機械を使っていると、誰が刃の交換をすると決まってはいなかったりすることも・・・
でも、率先して換えることは、そういうことからしても価値があると考えています。

    ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

その他、鉛筆削りには刃物研ぎのヒントが含まれているなあと思うことが多い。

鉋の刃は表と裏から研ぎ、
鉛筆は四方八方から削るという違いがあるものの
まず、形が似ています。
鉛筆削りと刃物研ぎ

二層式。
鉋は地金の部分と先端の鋼とで構成されてます。

違いというのは、
鉛筆の場合、柔らかい芯の部分を固い木で補強してあり、
逆に、鉋は固い鋼を柔らかい地金で補強してあります。

鉋の刃は全てを鋼で作ってしまうと、研ぐのに労力を要します。

また、鉋は「裏押し」という、玄能で叩いて刃先をたわめる作業が必要で、
その際、固いが故に衝撃でパリンと割れてしまう可能性のある鋼を
可塑性の高い地金で補強しておくという役割があります。


    ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

鉛筆も使い初めはザクザクと削り
鉛筆削りと刃物研ぎ

だんだんと力を弱めて、
最後には出来るだけ軽くちょっとずつ削り、
場合によってはカッターを立てて芯の部分をこそぐように削ったりもします。

これは、砥石は番手の荒いものから、細かいものに入れ換えて研ぎ進める事に符合してます。
鉛筆削りと刃物研ぎ


カッターの力が強すぎると鉛筆の芯の先を蹴散らしてしまうという事象も、刃物研ぎに通じます。
鉛筆削りは適度な力加減、動かすスピードのヒントとなる。

また、カッターの切れが悪くなると、
鉛筆を尖らせることが出来なくなることも経験的に知っていましたが、
これは、刃物研ぎの最後に使う天然砥の質が重要だということを理解するのに役立ちます。
鉛筆削りと刃物研ぎ

木工の仕事をする人は、質の良い天然砥を求めてさ迷っているものです。

刃物研ぎを模式的にシンプルに考えられるのが鉛筆削り。
刃物研ぎは全ての木工に携わる人の永遠のテーマですが、
何がまずいのか?
どうしたらいいのか?
思い悩む時、鉛筆削りの場合はどうなのか?問いかけるんです。

    ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

まだまだ、
砥石の修正の仕方、刃物のストロークについてなどヒントは沢山ありますが、
今日はこのくらいにしておきます。
目の前でやりながら話すほうがよいと思うので・・・

小学生の時に何気なく始めた鉛筆削りは原点だというものの、
そこからスタートしたという以上に経るほどそこへ回帰して行くもののようです。

    ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

さてさて、最後にもう1つだけ鉛筆削りのエピソードを。

物作りが好きな子が集まっていたクラスでの桐箱作り体験。
用意した鉛筆を見て「これは『鉛筆削り』で削ったもんじゃない」って
興味を示してた子供たちがいました。

そこへちょうどその鉛筆の芯が折れたから、「ほな削ろか?」
って言ったら、ワッと4、5人の子に取り囲まれたってことがありました。

初めて見たんでしょうか、
「たかが鉛筆削り」かと思われるのに、子供たちの興味の持ちようが、面白くもあり嬉しくもあり、
「されど鉛筆削り」なのかも知れないなあ、と感じたものです。

鉛筆削りと刃物研ぎ

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● COMMENT ●

これぞ職人芸というか。
職人の真髄を見た感じがしましたです。

お久しぶりです

お久しぶりです 相変わらずお仕事お忙しすで、何よりですね
今回のテーマ中々奥が深いですね 鉛筆削り私もやりましたね
なかなかうまく削れませんでしたね 最期の写真は凄いですね
ここまで使用したら鉛筆もさぞかし喜んでいる事でしょう

箪笥作り職人さんの原点が鉛筆削りだった!!
やっぱり、手先を動かすことって素晴らしいですね。
今は、何でもかんで手仕事を機械が奪ってしまいますし、教科書に添付されているものも至れり尽くせり、ドリルのノートに至っては、問題集に付属したノートがあってそこには、問題集の問題が書かれていて書き写すという手間がない💦あかんでしょう!これって!!!
鉛筆削りの原点のお話に関連しての記事を書きたくなりました😊
しばらくご無沙汰していますがFacebookに飽きてきたので、また、ブログも更新したいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。

Re: マダム猫柳さん!

こんにちは!で、ごぶさたしております!
でもって、返信遅くなりすみません!

^^そうなんです。
真髄が潜んでいる、と勝手に自負しています。
あ、いえいえ自分の技などというのはさしたるものではないのですが、
エッセンスくらいはあって、それが誰か道を同じくする人の共感、参考にでもなれば嬉しいなあ、と思っています。

マダムの似顔絵活動は益々磨きがかかっていますねえ。
似っ展でのパソコンを前に似顔絵を描くマダム、どういうのか、お会いした時のことなどを思い出しながら、
微笑ましく思いながら、拝見しておりました。

とにかくブログの間隔がどーんどんひらいて来て年に3、4回のペースですが、
すっかり開き直りながら続けています。

早々のコメントありがとうございます!
いつもいただきっぱなし、「楽しむだけっぱなし」で、すみません!!!

Re: yoreyoremanさん!

こんにちは!
いつもいつも素通りしてばっかりですみません!

そんな自分にいつもいつもコメントくださり、ありがとうございます!
今回は3か月も間があいてしまいました。

そう、最後のちっちゃな鉛筆はもしかするとyoreyoremanさんが、何か言ってくださるのでは>?などと想像しながら載せて見ました。
あれは6Bで桐の木に大きく文字、記しを書くときに使っていて、ポケットに常に入れているので、使いはじめもやや小さくて、最後の最後まで使います。
減りも早いです。

自分で言うのもおかしいですが、やしかに刃物研ぎは奥深いと思います。
それは鉛筆とは違い、やはりより微細な鋭利なものにする必要があるからだろうと思います。
上級者は100分の1以下の削り屑を出したりします。

yoreyoremanさんはお引越しなどもありましたが、変わらずお過ごしのことと・・・
また、自分はしばらくは仕事のほうに没頭、謀殺されるかと思われますけど・・・
次のお会いを楽しみにしております。

Re: あしやあそぼくらぶ板倉恵美さん!

こんにちは!板倉さん、お久しぶりです!

手先を動かす、そして何より主体的であり、自分で判断する、自由に発想することってけっこう大事だよなあと仕事を続けていくとだんだん強く思います。
それがどんな小さなことであっても。
そう、自分で問題そのものを作っちゃうくらいじゃないと!

ほんとうに、板倉さんの子供らへのアプローチはきっと大人になって活きるんだろうなあと、ブログを読むごとに感じています。

こんなふうに、たまぁにしかアップしないのに、会話をしてくだるみなさんがおられるので、どうにかこうにか書き続けています。
ありがとうございます^^
やはり自分の手持ちのノートなどに書く、ということとはまた違う気づきが自分自身にも返ってきますよねえ。

板倉さんの「鉛筆記事」楽しみにします。
でも、自分もコメントいただくばかりでは叱られてしまいますよねえ。
^^でもでも、楽しみにしていますー!

ご無沙汰してました!

全てに通じる話しに、拍手です!

小生も、鉛筆は小刀で削っていました。
芯が折れない様に、慎重にですね。
小刀は、砥石で研がないといけないんですけど、
父ちゃんに任せてました。
したがって今でも、刃物を手で砥石で研ぐのが苦手で、
つい刃物砥ぎ機を使ってしまいます。
但し、チエンソーの刃は、すぐにれなくなるので、
止む無く手でで研ぎますけどね。(笑)
ノコ刃の交換、貧乏DIYヤ―にとっては、凄く思案のしどころですね。

DEN

Re: DENさん!

こんにちは!
こちらこそ、たいへんなご無沙汰で失礼しております。

こちらこそ、記事に寄り添うようなコメント!まことにありがとうございます!

そうですよねえ。刃物研ぎが鉛筆削りと一緒だなんて言われても、簡単になんか行きませんよねえ。
自分もこれまで長いこと、ああでもないこうでもないと試行錯誤してきました。

通常目立て代は会社負担なので、それほど神経質にはなりませんが、自分で出すとなれば、これはほんとに大きなテーマです。
そうそう、自分も細工に使う目の細かいノコギリに関しては自分でノコギリ屋さんに送って自費で目立てしてもらっています。
これは年に1回ペースでしょうか。

ちょうど実家にあるチェーンソーは替刃を注文したところでしたが、あれを自分で研ぐというのはなかなかの技が要りそうですねえ。
であれば、小刀の研ぎは・・・

DIY、木工の道は奥深いものですねえ。
DENさんにも色々学ばせていただいてます!
返信遅くなり申し訳ありませんでしたが、コメントありがとうございます!


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大阪の桐たんす職人

Author:大阪の桐たんす職人
東京生まれ。でも関西弁が好きで、関西に来てしまいました。
桐たんす屋ばっかり3社目で、現在は岸和田の「初音の家具」にいます
伝統工芸士:岩本学です

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