大阪の桐たんす職人、喜んでハマる

2017-11

桐たんすの下ごしらえ - 2011.10.01 Sat

知る人ぞ知る、いえいえ、ほとんどの人が見たこともない!と思うのですが・・・

今日はこれを!
手押し鉋盤 桐たんすの下拵え手押し鉋盤 桐たんすの下拵え
木工の基本の機械の一つです。
「手押し鉋盤」、つまり、木を真っすぐにするものです。

こんな感じです。
手押し鉋盤 桐たんすの下拵え 手押し鉋盤 桐たんすの下拵え

中央部のドラムに刃がついていますが、使ううちに、刃の切れが悪くなります。
当然、刃の交換が必要です。
が、みんなあまり替えたがらないんですねえ。
何故なら、1度のトライでは済まずに、ズルズルと時間を食ってしまうからです。
仕事が遅れるし、イライラしますわ。

なので、ついつい無理して使いますが、3カ月は持ちません。

私が以前いた工場では、誰かがやってくれていので、このたんす屋に来て、初めて交換を覚えました。
当然、なかなかうまく行きません。

大ベテランのトムさんは上手に合わせます。
でも、引退したら後は困りますからねえ。まかせっぱなしには出来ません。

手押し鉋盤 桐たんすの下拵え

3枚の刃があるのですが、その高さを合わせるのが難しい。
合ってないと、ノッキングの状態になって木の表面が波打ちます。

こんな治具を使って、合わせます。
手押し鉋盤 桐たんすの下拵え
刃の下にバネがあり、上から押さえて合うようになってます。
簡単や~ん、と思うのですが、微妙にズレが出ます。1枚だけ凹んでたり、右左がずれていたり。
そのずれている1枚を他の2枚にどう合わせるか。
そのノウハウがないんですね。

やり直したら、かえって悪くなったりして。
2時間くらい、すぐに経ってしまいます。
で、もうここらにしとこ!何とかなるやろ!妥協(≧≦)というパターンです。

手押し鉋盤 桐たんすの下拵え

次の日に、トムさんが「直しといたよ~」などと、ニッコリ笑いながら言われます。
このニッコリは嫌ですねえ~。

でも、めげません!
3か月に一度の次の時にまた替えます。ダメ出し覚悟で行きます。

トムさんには聞いても、教えてくれません。と、いうよりも、トムさんも感でやってるんですよね。
説明しろと言われても困るでしょう。
昔かたぎの職人さんですから。


なので、自分なりの方法を編み出して行きます。
マスキングテープを貼って厚みを変えます。が、これでは暑過ぎて微調節はムリ。
手押し鉋盤 桐たんすの下拵え

そして引っ張りだしたのが、レジ袋です。
手押し鉋盤 桐たんすの下拵え

このやり方と、スイッチを入れずに各々の刃の高さを見るやり方とで、ようよう今回は納得の行く合わせが出来てきました。

でも、トムさんは、「ええ」とも「あかん」とも言いません。
が、つまりは行けてるということですね。^.^

ミソは、次回確実に合わせられる保証が、まだないという所です。


機械の話なんて全く面白みの無いもんですけど(まあ、いつも面白い記事ではないですけども・・)、それでも最後まで見て下さって、ありがとうございます。

最近は多くのかたにコメントをいただきとても感謝しているのですが、これはコメントしにくいやろな~と思い、やめようかいなあ、とも思ったのですが、この作業は、自分にとっては実はとても楽しい作業なんですねえ。
試みの時間といいますか。
なので、こんなのも、まあ良かろうか、と思うことにして、のせて見ました。




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● COMMENT ●

おはようございます♪

3ヶ月後、トムさんに『まぁまぁやな』と言わせてやりましょう!!

祈ってます^^

Re:ゆっきー♂☆さん、こんばんはー

コメントありがとうございまーす。感謝です^^

ですね!!
『まぁまぁやな』が聞けたら、こっそりガッツポーズですね (^δ^)p゛

同じ機種

私の使っているのと同じ機種ですね。
鉋の刃替えは慣れると15分くらいで出来るようです。
今はフラットなマグネット式ストッパーを使っていますが
以前は木の木っ端材一本で合わせていました。
刃の出代の微調整も簡単にやる方法がありますが
なかなか言葉だけでは説明できませんね。
やっぱり最終的には感に頼るしかないのでしょうね。
TAIYOの手押し鉋盤は最高の機種ですねえ
削った後に、材が定盤に吸いつく感じが堪りません。

職人さんの感って素晴らしいですね。

見て言葉では伝えきれない仕事を覚える。
とても大事なことだと思います。

ミリ以下の調整なんでしょうね。すごいです。

Re: morinofさん、コメントありごとうございます!

morinofさん、やはりお詳しいのですね。私はメーカーや使い味まで考えたことは無かったですから。
木っ端一本で、ですかー。そのことを考えたら、合わせるのに難儀するなんて言ってられませんね。

15分というレベルには、はなかなか到達しえないとは思いますが、色々の話の中にヒントをいただきました。
他の人はどうやっているのか、疑問に思っていたので、このコメントは本当にありがたいものです。

このようにネットを使い、離れた所の人と木工の話ができるというのは、嬉しいことですね。

Re: naraspaさん、コメントありごとうございます!

簡単には伝えられない、そういう事にこそ価値があるのでしょうかねえ。
よく見て、繰り返しやって、体に覚え込ませる。
もっと頑張ろうという気持ちになりました!

たぶん写真でもそういうことはあるのでしょうねえ。
正解なんてないもので、微妙な感覚が大きく出来を変えてしまうものでしょうから。

Re: Y.G.さん、コメントありがとうございます!

当然ミリ以下で、レジ袋の厚みでも大体100分の1ミリくらいですが、他の最先端の機械工業にたずさわる人からすれば、笑われてしまうような誤差だとは思います。
木工というのはそういう意味で大雑把なのですが、普段の仕事の精度からすると、この刃の交換は手ごわいものになっているという感じですねえ。
本当は、こんなの簡単、と言えるようにならないとダメということですね。

こんにちは、

なんだか懐かしい手押し砲盤、

同じの良く刃物交換しましたで~、

コンマ1の世界ですから、慎重にしなくてはね、

マグネツトを両端と真ん中において、平刃一枚ずつあわせます、

指に当たる感触でネジを微調整していきますの、

三枚のうち一枚でも、研磨が悪いとあいませんから、

研磨機も精度のいいのが無くては困りますやろ、

入ってはる機械屋さんによっても違いますから、

じっくり説明できるお人さんが担当やと良いのにね。

Re: wakasaママ さん、コメントありがとうございます!

もしかして?と思ってはいたのですが、 wakasaママさん、刃の交換までしていたのですね。
いやはや、恐れ入ります。
洞川、だんじりも良く知ってはって、そして刃の交換も「交換しましたで~」ですからねぇ。


うちのにネジ式の微調整がついているのか定かでないので、もう一度良く見て見ようと思いますが、機械屋さんは忘れてましたね。
研磨の出来不出来。それもありますね。
ワンポイントが聞けるかも知れないので、今度アプローチして見ようと思います。

「手押し」を懐かしんでいただけて、嬉しいです。

職人気質ですね。

こんばんは。
箪笥などの木工加工は職人技で職人気質の世界だと思います。
私の父はすでに他界していますが明治末、生まれで会社でも職人技だったようです。
家では仕事の話はしませんでしたが、私や兄達に
「仕事は習うものではなく自分で身に着けるもんや。技を盗まなあかんのや」
と言うのが口癖でしたね。
やはり、職人気質だったのですね。

Re:とろろさん、こんばんはー

職人というと、一番最初の桐たんす屋の大親方を思い出します。

「技盗むもの」ということも言われましたが、
「職人は速うて、きれいにせにゃいかん!」ということも、よく言われました。

そして印象に残ってるのは、「あかいとこでせえ!」という言葉ですね。
これも泉州弁になるんですかねえ。「明るい所で仕事をしろ」と。

自分がコツコツとやってきた職人さんの言葉は、文字にしてしまうと当たり前のように思えることであっても重みが違うものですよね。


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大阪の桐たんす職人

Author:大阪の桐たんす職人
東京生まれ。でも関西弁が好きで、関西に来てしまいました。
桐たんす屋ばっかり3社目で、現在は岸和田の「初音の家具」にいます
伝統工芸士:岩本学です

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